暗記の要諦

 学習というトピックにおいて、避けることのできない命題が「暗記」である。とはいえ、試験範囲を全て暗記することは不可能だろう。しかしながら、大学受験や資格試験などで膨大な暗記を強いられ合格している人がたくさんいることも事実である。
 本記事では、暗記するために何をするべきか、を紹介しようと思う。この暗記モデルは、私が大学受験生当時に運用していた暗記モデルに様々な経営理論を以って再構成したものである。簡単に暗記のできる必勝法のようなものではなく、ある程度の労力を要するものである点に留意されたい。

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基本方針

 基本方針は、暗記項目の最小化、暗記事項の管理に係るコストの最小化、することによって、暗記項目を減らしながらも様々な問題へ対応するものである。
 作成段階のため、ある程度完成してから基本方針も改めて改修予定。

階層化(チャンキング?)

 階層化とは、情報属性(種類)ごとにブロックのような塊を作ることで一定の領域を紐つけて覚える手法である。この説明で理解いただくことは不可能かと思うので、具体例で説明しようと思う。

日本史
 ここで言う情報属性のイメージは以下の通り

 上の図は、室町時代の一部を例に階層化したものである。このように階層化してみると六層になっていることが分かる。ただし、実際に受験等で用いられるのは第三層以下だろう。基本的には下の層から覚える。例えば、「室町幕府の衰退」であれば、「惣村の成立」「惣村の運営」「領主への抵抗」の3要素が合わさって「村の発展」が構成される。だからこそ、「村の発展」を覚える際に一つのブロック(まとまり)として「惣村の成立」「惣村の運営」「領主への抵抗」を覚えることで関係性などを一度に覚えることができる。そして、ある程度、覚えることができたら、同様にして「徳政一揆」「幕府権威の失墜」をも覚え、同様にして「幕府の衰退」を覚える。このように、下の階層から順にブロックに着目して覚えることができる。逆に、受験では思い出す作業が必要となる。今度は逆に上から順に思い出す。問題文を元に上層から記憶と照合していくことで思い出すのである。
 この考え方は経営理論の「チャンキング」に相当すると考えられる。「チャンキング」は消費者行動論のブランディングなどで用いられる分野で、人間の記憶能力から逆算してパッケージデザインなどを作る際などに用いられる。

参考

標準化

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